「例えば、こんな話を聞いたことはないだろうか?、それは…」
コミュニケーションにおいて、「ボキャブラリー」というのはとても大切なキーワードで、相手と、もっているボキャブラリーの数が違えば、コミュニケーションに大きな問題がおこるんだよね。
例えば、ここに「おっさん」がいるとする。そのおっさんの特徴をあらわしてみる。
「背丈はふつうだが、がっしりした身体をしている」「お酒をがぶがぶ飲む」「色がとても黒い」
もし、この説明だと どんな人を想像するだろうか?
もしかしたら、漁師とか現場で働く職人さんとかを想像するかもしれない。
しかし、さらにこのおっさんの特徴を詳しく聞いてみる。
「背丈はふつうだが、がっしりした身体をしている」「お酒をがぶがぶ飲む」「色がとても黒い」
「学生時代はラグビーをやっていた」「趣味はトライアスロン」「スポーツジムへは週に数回通う」
さて、こう聞くと印象はどうかわるだろうか?
イメージとしては、やたらスポーツ好き、あるいは筋肉バカ的な印象かもしれない。
さらに、このおっさんの特徴を加えてみる。
「背丈はふつうだが、がっしりした身体をしている」「お酒をがぶがぶ飲む」「色がとても黒い」
「学生時代はスポーツに熱中」「趣味はロングのトライアスロン」「スポーツジムへは週に数回通う」
「35歳のイタリア人」「離婚して20代のモデルの彼女がいる」「今はかなり高価なスーツを着ている」
こうなると、このおっさんはジローラモ的なちょい悪オヤジ(古い)に見えてくるね。
3番目の人どうしの情報交換や会話だったら、かなり正確なコミュニケーションがとれるかもしれないけど、1番目の人どうしだったら、間違った人物像をおたがいに描くかもしれないよね。
つまり ボキャブラリーが豊富であるということは、相手とより濃密な情報交換がおこなえるので、深いレベルでコミュニケーションがとれる ということになる。
逆に、ボキャブラリーが少ないと、あいまいなコミュニケーションしかとれないので、その情報から判断や行動すれば、間違ったことになる可能性が高くなるということだね。
結論として、ボキャブラリーを増やすということは、より正確で深いコミュニケーションがとりやすくなるし、そのぶん正しい判断や行動が取る可能性が高まるということだね。
まぁ、たしかに いいことでも悪いことでも「やばいっす」で、すませてれば 雑なコミュニケーションしかとれないだろうね。
ボキャブラリーが少ない人に詳しい説明をするにはどうしたらいいのか?
しかし、「たくさんのボキャブラリーを持っている人」が「それほどボキャブラリーを持っていない人」に詳しく説明したり、指導したりする場合はどうしたらいいのだろうか?
ボキャブラリーを持ってない人へは、言葉の意味がわからないので、伝えたいことが伝えられない。
これは、よくあることだけど、「専門家は、シロウトに説明するときに専門用語をつかわずに わかりやすい言葉で説明しましょう」なんていわれるよね。
でも、専門用語をわかりやすい言葉に変換するのは、そっちのほうが高度なスキルなので、なかなか難しい。
そこで、「たとえ話」なんだよ。
たとえ話というのは、「物語」の一種だよね。
物語っていうのは、いろんな解釈ができる。
「ももたろう」は、悪の鬼をたおす勇敢なストーリーだともいえるし、犬や猿、キジなんかと協力してプロジェクトをなし得るチームビルディングの話だとも解釈できる。
あるいは、昨今の待機児童問題を反映し、祖父母が子供の面倒をみざるを得ないという ある種の未来小説の体をなしているともいえる。(少し無理がありそうだが)
つまり、
「それぞれの個人的なバックボーンや特性を活かし、チームを戦略的に成果をださせるのがリーダーの役割である」
という表現をするより
「桃太郎みたいに、犬やら猿やらキジやら、なんやったら猫でもつかって、うまいことやれば鬼にも勝てる」
というと、「戦略」とか「バックボーン」とかの言葉を知らない人にも いいいたいことが伝わるわけだ。
だから、わかりやすい表現をこころがけよう とかんがえるより 例え話のバリエーションをもとう としたほうが、たくさんの人に伝わりやすいとおもうな。
「例え話」はボキャブラリーの違いを乗り越えていく
「要するに、加計学園問題みたいな話ですよ」
とか
「例えば、アキラ100%が実はずっとパンツ履いてたって聞いたらどうおもう?どんだけマズイかわかるでしょうー」
みたいな表現、例え話ができると 小難しい言葉をつかわなくても相手にニュアンスが伝わりやすい。
だから、いま世間で流行っていることとか、人気があることとかは、どういうことか知っておくといいとおもうな。
ボキャブラリーの違いを乗り越えるには、「例え話」が有効ですよって話でした。
では、また次回!
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