いつだって考えるのは「心理学ではない」ということばかり
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僕はコーチングという仕事(?だと思う、たぶん)をやっているんだけど、よく誤解されることがあるんだよね。
それは、「やる気をひきだす」ということが、求められるわけだけど 「やる気をひきだすには、やる気をだしてはいけない」というなんだかわかりにくいことが必要なんだよね。
そのへんが、よく誤解されるところなので 少し話してみるね。
いつも、いつも、誤解されるので 正直うんざりしているんだけど ある意味 宿命的なものなので仕方がない。
僕がコミットしているのは「行動工学」
僕は、いわゆる「心理学」にコミットしていない。
僕がコミットしているのは、「行動工学」というものだよ。
これは、ときどき説明しているけど、いわゆる行動科学とか行動学とかいわれているものと同じものだよ。
なぜ、行動「工学」というのかというと、行動「科学」というのは どちらかというと研究よりのアカデミックなイメージで、行動「工学」というのは 応用よりの実践的、実際の世の中でダイレクトに役立つ技術ってイメージだね。
実際は、実は同じだよ。
僕の師匠が「行動工学」って名前で本を書いたりしていたので、僕もその名前をつかっているってだけなんだけどね。
たぶん、師匠には、なんらかのこだわりがあったと思うんだけど なので僕もそこをリスペクトしてつかっている。
ただ たしかに昨今ではあんまりつかわないし イメージとしては、やや古い表現のような気もするけど ユニークなので わりときにいって そのままつかっている。
行動科学→研究、理学部、アカデミック、研究者、大学や研究所など
行動工学→応用、工学部、リアル世界、技術者、企業や団体など
まぁ こんなイメージで師匠から 聞いた覚えがあるよ。
心理学とのちがいは?
そこで、心理学とのちがいを説明してみるね。
たとえば 明日の朝 早起きをしなければいけない。朝の4:00に 起床しないといけないのだ。
さて、こんなときどうする?
心理学的なアプローチでは、「早起きすることで、うまくいくことをイメージする」とか「早起きして、よくなった気分を疑似体験する」とか「早起きしなければ、起こる損失をかんがえてみる」なんかが考えられるよね?
こういうのは、無意味…とまでいわないけど ふつうは 「目覚ましをかける」とか「タイマーをセットする」「いつもより もうひとつ余計に時計をセットする」みたいな方法をとるよね。
タイマーをセットするのが、行動工学で 早起きすることのよいイメージをつくるのが 心理学だといえば わかりやすい。
行動を変化させるのが 行動工学で 心理を変化させるのが 心理学だね。
行動が変わるから気持ちが変わる(逆ではない)
ふつうは即効的に効果がでる 「タイマーをセットする」 という方法をとるとおもう。
毎日、毎日、嫌々ながら タイマーや目覚ましで「行動工学的に」朝4:00に起きていると、そのうち嫌になって 「なんで こんなに朝はやく起きないといけないのか?」っておもうようになるかもしれないね。
その時は 早起きすることのいいことや、早起きしないことで起こる不利益とか、早起きすることの幸せなんかを「心理学的に」かんがえればいいよね。
ただ 僕は 毎日、毎日、嫌々ながら 早起きしていると そのうちイイことなんかも自然に起きて だんだん嫌でなくなることも多いんじゃないかとおもう。もちろん、そうじゃないケースもあるだろうね。
そう。
だから、まず「行動工学的に」アプローチして うまくできるようになったら そのあと「心理学的に」アプローチして さて、自分は何がしたかったのかな?っておもうといいよね。
つまり 「行動工学的に」やり方や行動を変化させてから、「心理的に」気持ちや感情について見つめなおす…というプロセスが 僕がとるコーチングの立場だよ。
最初に 「心理的に」に気持ちや感情を変化させるのではないよ。
ここが、誤解されるところなんだよね。
ふつうは 最初に心理的な手当が必要だとおもってしまうんだけど、すくなくとも ほとんどのビジネスの場であれば 行動の変化が先に来ることのほうが 効果があることがおおい。
特別なカウンセリングが必要なケースなんかだと、また別だし、そもそもそういうケースは医者とか専門家にまかせるべきだよ。
行動を変化させること…つまり、やり方を変えることは コスト計算できるから リスクもある程度見とおしができるとおもう。
だから 仕事とかビジネスの現場では 基本的には 行動工学的なアプローチが効果があるよ。
いつだって考えるのは、「その人」を変えようとか、「その人」に問題があるとおもってしまうと 「その人」が悪いことになってしまうから いずれは「その人」が壊れてしまう。
重要なのは 「何がその人をそうさせているのか?」ってことだとおもうな。
それが結局のところ、人を救うんだと 僕はおもっているよ。
と、いうことで また次回!
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